経済的自由のススメ ~そのあと~

経済的自由を得て現役引退したあとの生き方

文法があってるかとか、発音が完璧かとか、最初はどうでもいいんです

この間、次は日本在住の日本人が口座開設できるアメリカの証券会社について調べて書くよって言いました。

……いえ、まだ調べてません。明後日納品しなくちゃいけない案件があるんです。ギリギリになりそうなんです。終わったら調べます。

でも今朝これ読んで「そう!日本人って変な思い込みみたいなのがあるのよ!」と思って、どうしても一言言いたくなったので、ちょっと仕事する前に書きます。

そもそもの元凶 <日本人と外国語> - これまで と これから

最近は、小学校の低学年から英語教育を必修にするとか、高学年でも教科化するとか言う話になったみたいだし、義務教育と関係なく子供に英語を習わせることに必死になってる方たちもたくさんいるようです。

別にそれ自体に反対はしないけど、みんな「自分たち日本人が英語できないのは小さいころからやってないから」だと思い込んでないですか?

小さいころからやってれば有利っていうのは確かにあるでしょう。

でも日本人に欠けてるのはそこじゃないでしょ、とあたしは言いたい。

メディアが言うことを鵜呑みにしたり、両親とか教師とか上司とか「世間」とかが言うことにそのまま同調してるだけじゃなくて、いろいろなことを客観的に見て自分の意見を持つこと、これが先でしょう?

あなたには人に伝えたいことがありますか?

人より熱く語れる分野がありますか?

そもそも母国語できちんと議論する能力がありますか?

この辺をね、もう少し考えた方がいいんじゃないかと思うんですよね。

よく考えてみてください。

独特の視点を持っている人、自分の信念を持っている人、面白いことを言う人、特定の分野に関してやたら詳しい人、鋭いことを言う人、そういう人であれば、文法があってるかとか、発音が完璧かとかね、関係ありません。

なぜって、人は「ん?こいつ、なんかいいこと言ってるぞ」と思ったら一生懸命聞いて理解しようとするからです。

証拠として、トマ・ピケティ氏のTEDトークを出しときます。

あえて字幕なしのバージョンにしてありますので、彼の英語の発音だけ聞いてみてください。

ヒドイでしょう?

でもみんな必死に聞いてるでしょう?

実際問題として、マジで彼の発音が理解できない人もいると思います。

でもその人たちはどうするか?

字幕を見て理解しようとするはずです。知る価値がある内容だからです。

コミュニケーションで大事なのは、伝えたい事があるかです。そして相手が聞く価値があると思ってくれるかです。

ここを押さえていれば、文法が多少違ってても、発音が聞き取りにくくても、相手がその分努力して補ってくれます。文法や発音を直すのはそれからでもいいんです。

聞き取りにくいけど何かを熱心に訴えてる人と、完璧な文法と発音だけど通り一遍のつまんないことしか言わない人がいたら、人々が耳を傾けるのは前者です。

対して、言葉はツールです。使いこなせればそれに越したことはないけど、まず最初にツール自体に意味を求める考え方はズレてます。

ツールを使うときの作法にこだわりすぎなんです、日本人は。完璧に使わなくちゃ使っちゃいけないと思い込んでいないですか?

だいたいね、日本人だってきちんとした日本語喋ってないことしょっちゅうあるじゃないですか。NHKのアナウンサーでさえ、たまにヘンテコな日本語使ってるじゃないですか。英語になった途端、形式が第一になるって変でしょう?

まず日本語で、ちゃんと論理的思考に基づいた聞く価値のある意見を言えるようになりましょう。

自分の意見とか専門知識に自信があって、それを伝えたいという気持ちがあったら、多少文法違ってても発音がまずくても伝わります。

完璧に伝わらないかもしれないけど、いいんです。分からなければ相手が質問しますから。それがコミュニケーションです。

Think about it.