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好きなことで労働所得を得て、投資で不労所得を得て、それを死ぬまでに全部使い切る、という生き方のススメ

ささっとできる長期投資用の米国株ポートフォリオのメンテ

前回、長期投資のために米国株を買うときの簡単な銘柄の選び方について解説しました。

3ステップで簡単に選べる長期投資用の米国株

買ったら放置しておく投資法なので、基本的に市場がどうなっていようとも特に何もする必要はないのですが、あたしは一応年に1、2回くらいは保有株全部を見直しています。これは理論株価やeconomic moatが買った時点から変化していないか、このまま保有していてOKかをチェックするためです。

今日は、この見直しについて具体的に何をすればよいのか説明します。

New York Stock Exchange

理論株価と割安度

Morningstar StockInvestorを購読している場合はサイトにあるWide-Moat Watchlistを使ってFair Value$(理論株価)とPrice/Fair Value(割安度)をチェックします。そうでない場合は、以下に述べる情報を他で見つけてチェックしてください。

以前より理論株価が上がっている

それ以上何もチェックしないで保有し続けて大丈夫なサインです。次の銘柄にいきましょう。

以前より理論株価が下がっている

何か実質的な問題があって理論株価が下がった場合、その問題が長期的なものか短期的なものか確認する必要があります。大きく下がっていて問題も長期的と思われる場合は売却も検討します。逆に大きく下がっているわけではなくて、問題も短期的と思われる場合は続けて保有という選択肢もあります。また、economic moatやその他の要因が変わっていなくても、単にアナリストが交代して理論株価の計算上の想定になんらかの修正があったため下がったということもあります。「思ったより割安じゃなかったよ、でもビジネス自体の評価は同じだよ」という意味です。いずれにせよ、どうしてそうなったのか確認して、自分に合った判断を下す必要があります。

割安度が1.0以上になっている(株価が理論株価を上回った)

1.0以下の時に買っているはずですから、1.0以上になったら含み益がある状態です。日本はどちらかと言うと長期投資志向でないので、この時点で売りたいと思う人もいるでしょう。それも1つの選択です。ただ、あたしの米国株の経験をもとに言うと、割安で拾ったいい銘柄が順調に理論株価に近づいてきた場合、理論株価自体がその後上がるケースが多いです。ですから、1.0をほんの少し超えただけの状態なら様子見した方がいいかもしれません。

Wide-Moat WatchlistにはSector(業界)のデータも入っていますので、Sectorで並べ替えして自分の銘柄と同じ業界の銘柄がどのくらいの割安・割高度の幅で取引されているか見てみると参考になります。後で述べますが、星の数も参考になります。

以前よりさらに割安になっている

理論株価は下がっていないけれど実際の株価は前より下がっている場合は、まずその銘柄を選択したときに見たチャートを思い出しましょう。想定内の変動ではないですか?想定内であり、その他の要因に変化がないのであればそのまま放置で構いません。心配なら、その銘柄だけ近いうちにもう一度チェックすればいいだけです。

市場や経済のレベルでなにかあって、全体的に下がっている場合は逆に買い足すことも検討します。

その銘柄自体に何らかの実質的な問題があったために、想定外のレベルで株価が下がっていて理論株価も下がっている場合は、その問題が長期的なものなのか短期的なものなのか考慮して必要であれば損切りします。

概要

ついでに同じくWide-Moat Watchlistで概要的情報も確認しておきます。StockInvestorを購読していない場合は似たような情報を他で探して検討してみてください。

Morningstar Rating

割安だった株価が理論株価に近づいてくると星の数が減ってきます。前回述べたように、不確実性も加味されているので、割安度が同じでも星の数が多少違う場合があります。こういう意味でも、株価が理論株価を上回ったときに星の数を参考にして「まだ3つだからもう少し様子を見ようか」とか「2つになっているし、理論株価も当分上がりそうにないからそろそろ売却するか」という感じで決断の材料にすることができます。

Economic MoatとMoat Trend

簡単に失われるものはそもそもeconomic moatではないので、この指標が変わることはあまりないのですが、WideがNarrowに変わっている場合は要注意です。また、economic moat自体は変わっていなくても、Moat Trendでstable(現状保持)だった銘柄がnegative(弱化)にされている場合があります。これも要注意です。何も変化がなくて他の要因にも問題なければ、その銘柄はそのまま放置して構いません。

StewardshipとUncertainty Rating

経営陣に入れ替わりがあったり、資産配分の方針に変化があったりするとStewardshipのレーティングが変わることがあります。また、不確実性の要因となるものが改善されたり、新たに増えたりするとUncertainty Ratingも変わってきます。他の要因にマイナスになる変化がない限り、個人的にはこれだけで売却したりしませんが、知っておけば多少値動きがあっても不安になったりしないので一応見ておくことをおすすめします。

まとめ

いろいろ書きましたが、前回説明したやり方で買った銘柄を見直す場合、ほとんどはパッと見てすぐに「このまま放置」のカテゴリーに戻すことになるはずです。(あたしは大抵そうです。)ですから実際にやってみるとわかると思いますが、この見直し作業はそれほど時間がかかりません。簡単です。

Economic moatがある銘柄を買っても、すぐ上がるものもあれば、なかなか上がらないものもあります。状況が一変して下がってしまうものもまれにあります。でも、短期間の上下に囚われず、長い目で見たら上昇していればいいということ、そして1つひとつの銘柄の細かい動き(特に低迷している銘柄の動き)に囚われず、自分のポートフォリオ全体が差し引きしてプラスになっていればいいということを覚えておいてください。投資による資産形成で一番大切なのは、やるということです。もちろん、何も考えずギャンブルのようなやり方でする投資はいただけませんが、やるとやらないでは10年後、20年後の資産に大きな差が出てくるのは確実ですから。

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