つい最近、3つ目のソーシャルレンディングの会社としてみんなのクレジットを試してみたら計3万円もキャッシュバックしてくれて、逆にこの会社大丈夫なのかと思ったという話をしました。
そのときに検討しようかと思ったもう1つの会社があったことにちらっと触れましたが、今回その会社トラストレンディング を検討して不動産担保付きローンファンドを買ったので、どんな感じだったかまとめます。
会社の概要
経験値
トラストレンディングは株式会社トラストファイナンスによるソーシャルレンディングプラットフォームです。トラストファイナンスは法人を対象として債権、不動産、その他の資産を担保に様々な融資を行っている会社で、金融顧客管理システムの開発・販売・管理も行なっています。ソーシャルレンディング事業に参入したのは2015年10月と最近ですが、貸金業自体は2009年1月から行なっていて貸付先の審査や資金回収などのプロセスも既に確立していたこと、そして自社の金融顧客管理システムもあったことから、11月には最初の案件の募集を行なっています。
みんなのクレジットは設立が2015年5月と参入はトラストファイナンスよりも先だったにもかかわらず最初の案件の募集が2016年4月だったことを考えると、ノウハウと経験にかなり差があったことがわかります。また、もともと貸金業を自社資金で行なっていたところに資金調達先として個人投資家からの募集を足しただけなので、事業を始める際のコストも少なかったはずです。
登録免許と加入団体
事業概要には土地建物等の売買・交換・賃貸またはその仲介などは含まれていませんが、宅地建物取引業の免許も持っているようです。不動産を担保とする案件が多いなか不動産の専門知識を持つ宅地建物取引士が社内にいるということ自体も有利だろうと思いますが、ラッキーバンクがLBI リアルティという子会社を設立した件のような展開ももしかすると視野に入れているのかもしれません。
また、トラストファイナンスは第二種金融商品取引業の自己規制機関である第二種金融商品取引業協会にも加入していますので、少なくとも理論上は協会が定める諸規則に則って事業を行っているはずです。(みんなのクレジットは第二種金融商品取引業協会には加入していません。)
過去の案件
2016年9月20日現在で26号までファンドが出ています。みんなのクレジットが現時点で42号から45号までのファンドの募集をしているのに比べると少ないのですが、26号以外は全部満額成立しています。26号も募集金額の94%まで行っていますので、50%台や60%台で成立させてしまっている案件が多いみんなのクレジットと比べ、借り手側のニーズにきちんと答えていることになります。この辺は今投資したい投資家にはあまり関係ないかもしれませんが、今後良い借り手を呼び込むことができるかも関係してくると思うので、ソーシャルレンディング事業経営という観点から有利なはずです。
とは言え、募集自体には若干時間がかかっているようで、ラッキーバンクのように募集開始後数分で満額というレベルには程遠い状態です。ただ、ラッキーバンクも開設当初は募集に時間がかかっていたようなので、今後登録者数が増えれば時間も短くなるかもしれません。
また、26件のうち、7件が運用終了となっていますので、少ない案件とは言えそれなりの返済実績があります。みんなのクレジットのような貸付翌日返済やキャンセルはないようです。
登録・投資プロセス
登録
登録プロセスはだいたい他の会社と同じです。まずメールアドレスなどを登録すると、折り返し送られてきたメールにログインIDをもらいが記載されているので、それでログインをして規約などを含む書類に同意し、住所・氏名、勤務先、投資目的などの個人情報を登録します。そうするとメールで本人確認の書類を送る指示がくるので、免許証などの本人確認そして銀行口座確認のための書類をメールに添付して送ります。
全ての内容と書類の審査が終わると認証キーを記載した手紙が届きますので、そのキーをログインして入力すれば登録完了となります。
あたしの場合は翌日に手紙がきたのですぐに登録が終わりました。
投資
もう募集は終了してしまいましたが、あたしが買ったのは不動産担保付きローンファンド26号です。4,000万円と400万円の2つのプロジェクトで構成されていて、前者が不動産担保付きローン、後者は事業者ローンです。
不動産担保付きローンはトラストレンディングで返済実績のある不動産業者に対する総額2億円の融資を、当業者が所有する不動産に対して極度額2.4億円とする第2順位の根抵当権仮登記を設定して行うというもので、貸付利率が11%、うち1%がトラストレンディングの取り分で投資家の利回りは10%です。事業者ローンの方は、トラストレンディングで完済実績がある投資・債権買取を行っている企業に対する総額2,000万円の融資を担保無しで行うというものです。担保無しというのが少し気になりますが、完済実績があることを踏まえた設定なのでしょう。こちらも貸付利率11%、うち1%がトラストレンディングの取り分で投資家の利回りは10%です。運用期間は12ヶ月です。
5回に渡って募集される案件で、26号はこの案件の第3次募集ですので、同じ条件のファンドの募集があと2回あるはずです。
トラストレンディングには預かり口座がありません。ですので、投資案件に申し込んだのち、資金を指示に従って振り込む形になります。振込手数料は各自負担になりますが、分配金は登録してある銀行口座に直接振り込まれるので出金の手数料はかかりません。
キャンペーン
現在、トラストレンディングでは以下の2つのキャンペーンを行なっています。
特典1:新規会員登録+メルマガ購読登録完了で現金1,500円プレゼント
特典2:特典1に該当する人が10万円以上の新規取引すると現金3,500円プレゼント
投資の方はしたばかりなので特典2のキャッシュバックはまだもらっていませんが、特典1は登録完了してから1週間ほどで登録した銀行口座に振り込まれていました。
まとめ
……ということで、じっくり見てみるとみんなのクレジットよりも良い会社という印象だったので、サイトの見た目とキャッシュバックの大きさでパッとみんなのクレジットを選んでしまったのは間違っていました。(キャッシュバックで稼ぐぞ―という人にはみんなのクレジットの方がいいかもしれませんが)
ちなみに「マネーポスト」2016年春号では、代表取締役の松本卓也氏が「高い金利はキャンペーン的要素が強い」ということを述べているので、登録者数が一定を超えたらトラストレンディング側の利ざやが上がって投資家の利回りが下がる可能性がありますので、そういう意味では今はお得なのかもしれません。
第四次と第五次募集に興味がある人はとりあえず登録を済ませておくとよいと思います。こちらからどうぞ。>>トラストレンディング
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