経済的自由のススメ

好きなことで労働所得を得て、投資で不労所得を得て、それを死ぬまでに全部使い切る、という生き方のススメ

WealthNaviって使うべき?仕組みを理解して判断

「ロボアドバイザーっていいの?」

この質問の答えはあなたの状況にもよります。

個人的には、リスク投資というコンセプト自体に腰が引けてしまって今まで定期預金や節約しかしていなかった人、ちょっと株とかFXとかやったことがあるけれどうまく行かなくてもう自分で投資したくない人などにはすごくいいんじゃないかなぁと思います。

全く資金運用をしていないというのは、今の日本の状態を考えるとリスクになり得ます。国や企業などが国民や従業員の老後を保証する力がなくなってきているからです。だから自分で資金運用する自信がないならこういう方法を使ってでもした方がいい、というのが今村の意見です。

とは言え、WealthNaviのように「数個の質問に答えるだけで勝手に自分に合うものを提案して勝手に運用してくれる」システムって、ユーザーから見ると「何をしているのか分からない」ということですから、利用すべきか迷う人がいても当然です。

……というか、今村としてはこの時点ではちゃんと迷ってもらいたいです。

投資に関しては、よく分からないまま「へぇー、便利そう!やるやる!」と始めるのはよくありません。「あなたは何も考えなくても大丈夫です」というのが売りのサービスは特にそうです。

そういうわけで、今日は、今村がWealthNaviの仕組みについて解説しますので、利用すべきかどうかはこれを読んでから決めてくださいね。

 

まず大前提

WealthNaviにはちゃんとターゲットにしているユーザー層があります。

忙しく働きつつ将来に向けた資産形成を行っている30代~50代の世代です。

ですので、資産運用の仕組みも長期的な利益の最大化を目指したものになっていて、これに一番適しているのは米ドル建ての国際分散投資であるという考えで作られています。

つまり、WealthNaviというのは「長期的な利益を求めて米ドル建ての国際分散投資を自動的に行うことでユーザーの手間を省いて投資のハードルを下げる」サービスであり、長く続ける意思がない人、短期の利益を狙っている人、国際投資や分散投資というやり方を好まない人には向かないサービスであるということです。

どうですか?

もしかして自分には合ってるかも……と思う人は、以下で実際の仕組みを説明しますので読み進んでください。

投資の対象になる銘柄(ETF)

分散投資の対象になる資産クラスと銘柄(ETF)は以下の通りです。

出典:WealthNaviの資産アルゴリズム(White Paper)

ETFというのは投資信託のようにいろいろな個別銘柄が入ったファンドです。厳密な違いは理解しなくても大丈夫ですが、WealthNaviが投信ではなくETFであなたの資金を運用するのはETFの方が手数料が低いからです。

また、これらのETFは全て米国で上場しているものですが、以下の観点から選ばれています。

  • 資産クラス全体に連動している:効率で考えるとインデックス投資が一番です。そのため、インデックスに連動するETFのみを選定の対象にしていてアクティブ型やセクター別のETFは最初から対象にしていません。
  • 純資産総額が大きく、総口数が急減少していない:ファンドの純資産総額が小さいものや総口数が急減少しているものは上場廃止リスクがあるので、望まないタイミングで損益が確定するのを避けたいということです。
  • 流動性がある:取引量が多い銘柄の方がいつでも適正価格で取引できるはずなので、1日の取引高も一定金額以上であることを条件としています。
  • 外国投資信託の届け出がされている:投信法に基づく金融庁への届け出がされていることを条件としています。
  • 低コストである:リターンを減少させないためにコストをなるべく低く抑えるため、上の条件を全て満たした銘柄の中で、一番コストが低くなるものを選んでいます。

ユーザーのリスク許容度

分散投資はユーザーのリスク許容度に応じて行われます。「質問に答えるだけであなたに合うものを提案」というのは、要はあなたのリスク許容度を判定しているのです。

リスク許容度を計算するうえで使われている要因はこちら。

  • 年齢:若いほど労働所得から得られる資産の比率が高いため、たとえ投資で失敗しても挽回できる可能性が高くなります。ですから若い世代ほどリスク許容度が高いとみなされます。
  • 年収:年収が高いほど労働所得から得られる資産が大きいため、投資リスクをとる余裕があります。ですので年収が高いほどリスク許容度も高いとみなされます。
  • 金融資産:既に金融資産が多い人は投資運用が不調になっても生活に支障ができくくなるので、リスク許容度が高いとみなされます。
  • 投資目的:運用期間が短いと相場が下落したときに回復を待てません。そのため「退職金を運用」や「短期的な運用」を選ぶとリスク許容度が低い、「余裕資金の運用」や「長期的な資金作り」を選ぶとリスク許容度が高いとみなされます。
  • 急落時の対応:相場が急落したときに売却したくなる人はリスクに対するリスク許容度が低く、追加投資したくなる人はリスクに対する耐性が高いとみなされます。

資産運用の仕組み

さて、ここまでで見た銘柄の選定の仕方とリスク許容度の判定の仕方はどうでしたか?

インデックスファンドが嫌いな人にはWealthNaviは向いていません。また、ユーザーが自分の判断でリスク許容度を診断結果と違うものに設定すること自体は可能ですが、例えば相場が下落したらリスク許容度を下げたくなってしまうような人の場合は、WealthNaviは意味がないということになります。

ここまでの前提がオッケーの人は、リスク許容度でどう資産運用が変わるのかもちょっと見てみましょう。

各資産クラスのリスク

各資産クラスのリスクは、過去どのくらい価格変動したかをもとに計算されています。過去の値動きが激しければ数値が大きくなり、安定していなくてリスクが高いという意味になります。

2016年10月時点の数値は以下の通り。

出典:WealthNaviの資産アルゴリズム(White Paper)

資産クラス同士の相関

相関というのは、例えば「米国株が上昇したとき不動産はどうなるか」のような感じで連動のレベルを見るものです。これを知ることで、何と何を組み合わせれば損益を相殺する効果があるか考えることができます。

例えば、米国株と日欧株は相関が高く、米国株が1動くと日欧株は同じ方向に0.9動く傾向があります。そのため一緒に値動きしない金や債券も入れておけばポートフォリオ全体の安定感が増すというわけです。

出典:WealthNaviの資産アルゴリズム(White Paper)

各資産クラスの期待リターン

期待リターンというのは過去のリターンをもとに計算すべきではありません。過去と同じパフォーマンスを将来も期待できるか分からないからです。

そのためWealthNaviでは現状の市場の時価総額から期待リターンを逆算しているのですが、この考え方は現状の市場は最適化されている(=投資家が全員論理的に投資した結果である)という仮定の上に成り立っています。

この仮定も100%正しいわけではないので、通常プロのファンドマネージャーなどは「独自の相場観」を加味します。ですが、WealthNaviでは客観性を保って機械的に投資するためにあえて何も加味していないのが特徴です。

各資産クラスの期待リターンとしては、このような計算からETFの経費率を差し引いたものが使われています。2016年10月時点の数値はこちら。

出典:WealthNaviの資産アルゴリズム(White Paper)

最適ポートフォリオの配分

ちょっとややこしくなってきましたが、もう少しで終わるので頑張ってついてきてください。

各資産クラスのリスクと期待リターン、そして資産クラス同士の相関がわかったので、次は実際に資産配分します。

どの資産クラスを何%組み込んだポートフォリオにするかというのは組み合わせ的に言うと際限がありませんが、あなたのリスク許容度のレベルでリターンが一番高い組み合わせは何か?と考えれば最適なポートフォリオの配分が分かる、というわけです。

以下がWealthNaviが例として出してるリスク許容度別の最高リターンです。

出典:WealthNaviの資産アルゴリズム(White Paper)

そして、リスク許容度別の最適ポートフォリオの配分比率が以下になります。

出典:WealthNaviの資産アルゴリズム(White Paper)

これを見るとわかると思いますが、リスク許容度がマックスの5でも、ポートフォリオが全部株式になったりしません。分散投資が前提で各資産クラスに上限と下限があるからです。

出典:WealthNaviの資産アルゴリズム(White Paper)

ガバナンス

どうですか?

仕組みに納得できましたか?最適ポートフォリオの配分比率の決め方についても納得できましたか?

リスク、相関、期待リターンの数値を見たらやっぱり分散投資は嫌になったとか、資産クラスの上限・下限が気に入らないという人にはWealthNaviは向いていないかもしれません。

ここまで説明した仕組みは、上で述べたように2016年10月時点のものです。WealthNaviでは、社外の専門家も含む投資委員会が3ヶ月ごとに内容を確認し、変更が必要な場合は委員会の承認のもとにそれを行うことになっています。アルゴリズム自体の変更の報告はないので2017年4月時点では変わっていないと思いますが、リスク、相関、期待リターンなどの実際の数値は変化している可能性があります

そして手間と手数料の話

さて、ここまで納得できた人が最後に考えるべきなのは手数料とそれによって省ける手間です。投資モデルが実際に資産をどう配分するのかは分かったので、あとはそれを自動的にしてもらう手数料が見合うと思えるかどうか、という話になります。手数料と省ける手間は以下の通りです。

手数料

預かり資金の評価額が3,000万円まではその1%、それ以上は0.5%が手数料です。為替手数料、売買委託手数料、為替スプレッド、リバランスは無料です。オンライン入金であれば積立手数料も無料です。

自分で全く同じことをしようとした場合、為替手数料、売買委託手数料、為替スプレッドは毎回別途支払うことになります。マネックス証券やSBI証券では売買の手数料が約定代金の0.45%で最低5ドル最高20ドルになっているので、大きな額を年に数回入れるだけなら自分でした方が安くつく可能性もありますが、少額で積み立てていこうとすると恐らくそれほど安くはならないでしょう。

省ける手間

自分で同じことをする場合、ドルを買い付けて、資産の配分を計算して、7つのファンドを1つずつ買い付けることになりますので結構な手間にもなります。

また、ただ単にリスク許容度の判定をして資産を振り分けるだけではなくて、自動でメンテナンスもしてくれるので便利です。

  • 自動リバランス:最適ポートフォリオを組んでも、時間が経つにつれて配分比率が変化してしまいます。WealthNaviでは、実際のポートフォリオとユーザーの最適ポートフォリオを比べたときに5%以上乖離している資産クラスがあった場合に自動的にリバランスします。また、6ヶ月間全くリバランスがなかった場合にもリバランスします。
  • リバランス付き追加投資・一部解約:積立をしている場合や、一部解約する場合は自動的にリバランスされます。
  • 自動税金最適化:配当金の受け取りやリバランス時の売却で利益が確定されると税負担が生じます。ポートフォリオ内で含み損がある場合、その損金を確定することで税負担を繰り延べられることがあるので、一定の条件のもとでそのような取引を自動的に行います。

まとめ

以上です。どうでしたか?

ちなみに、以前は最低投資額が100万円だったのですが、今は30万円から始められるようになっています。

WealthNaviを使うにしても使わないにしても、このくらい理解してからなら自信を持って決断を下せるんじゃないでしょうか。

 

やってみようかなと思った人はこちら。>>WealthNavi

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